Covid-19感染拡大に伴い、我が国の政府の右往左往ぶりに国民は踊らされています。一律給付が決まった特別給付金を巡っても、財源を巡りあれやこれやのたまう国会議員たちは、それでも税金で自分たちの収入をしっかり確保する有様。国民の命が政争の具に使用され、もはや機能不全に陥っております。
さて、そんな残念な政府に比して、外国の政府が感染封じ込めのために機能的に動く姿が連日報道され、それを持ち上げる風潮が目立ってきています。
例えば、台湾。今年の1月に国内初の感染者が出た段階で、迅速に関連法律を成立させました。これは、国民の外出規制とそれに伴う刑罰を可能とする、いわば人権侵害にもつながりかねない特別法であり、実際にナイトクラブなど不要不急の外出をした人に100万円近くの罰金を課したりと、本気で法律を運用しています。
「感染を拡大させない」という政府の大義を、国民が甘んじて受け入れた、ということでしょう。その分、手厚い補償もセットにしており、私権制限とのバランスが取れています。
台湾は、国家としての独立性について議論はありますが、もともと中国本土からやってきた蒋介石が主導して建国しています。従って、その中央集権的な政治体制も中国とほぼ同じスタイルだと思います。つまり、議会が決めた政策を実行するには、最終的には大統領に相当する総統の承諾がなければならないし、非常事態には議会や法律の制限を超え、総統が大権を駆使して、決断することができます。
一方で、中国とは違って、表現の自由を含む欧米型の民主主義も取り入れており、普段は国民が自由を謳歌できる反面、今回のような国家の一大事に対して、総統と議会、そして国民が一致団結し、挙国体制を構築できることには、中国と欧米のいいところをミックスし、うまく活用できていたのではと個人的に考えています。
台湾と比較すれば、確かに日本政府の情けなさは、残念な意味で特筆すべきに値する状態です。ただ、単純に比較して「なぜ日本は、こんなに残念なんだ」と述べる最近の風潮に対し、私は少し疑問を持っています。
日本の政治は、君主の大権を著しく制限し、国民から選ばれた代表が政治を主導する英国の議院内閣制を採用しています。この議院内閣制においては、政治の最高決定機関は選挙で選ばれた国民の代理者が集う国会であり、間接的には国民が政治の最高決定者となります。
内閣総理大臣は、この国会の決定を実行する行政の長であり、国会での審議において反論はできますが、最終的に議決された政策について逆らうことができません。いわば、国会を通じて国民から税金という形で雇われた「行政サービス業の会社社長」であり、各閣僚が集う内閣は、その会社の取締役会にすぎません。
最近の風潮を見ると、この認識が国民と首相、政治家のすべてでずれているような気がします。首相は自分を最高権力者と勘違いし、政府はその勘違いにうぬぼれた側近が首相のそばに侍り、政治を操っている状態。国民は、自らが政府という行政サービス会社の株主であることを忘れて、批判や愚痴ばかり。
いや、一番発言力があるのは、国民なのよ。それが議院内閣制なのよ・・。
思い出しましょう、確か中学の社会で習うことですよ、この政治の仕組み。
外出自粛は不便だけど、こういう原点を再確認できるチャンスでもあります。
文句や愚痴、他国との単純な比較ではなく、日本だからできる、国民は内閣総理大臣を雇っているえらい立場なんだと、もう一度確認したうえで、論理的に反論、反対し、そして意見を持ちたいですね。
さて、そんな残念な政府に比して、外国の政府が感染封じ込めのために機能的に動く姿が連日報道され、それを持ち上げる風潮が目立ってきています。
例えば、台湾。今年の1月に国内初の感染者が出た段階で、迅速に関連法律を成立させました。これは、国民の外出規制とそれに伴う刑罰を可能とする、いわば人権侵害にもつながりかねない特別法であり、実際にナイトクラブなど不要不急の外出をした人に100万円近くの罰金を課したりと、本気で法律を運用しています。
「感染を拡大させない」という政府の大義を、国民が甘んじて受け入れた、ということでしょう。その分、手厚い補償もセットにしており、私権制限とのバランスが取れています。
台湾は、国家としての独立性について議論はありますが、もともと中国本土からやってきた蒋介石が主導して建国しています。従って、その中央集権的な政治体制も中国とほぼ同じスタイルだと思います。つまり、議会が決めた政策を実行するには、最終的には大統領に相当する総統の承諾がなければならないし、非常事態には議会や法律の制限を超え、総統が大権を駆使して、決断することができます。
一方で、中国とは違って、表現の自由を含む欧米型の民主主義も取り入れており、普段は国民が自由を謳歌できる反面、今回のような国家の一大事に対して、総統と議会、そして国民が一致団結し、挙国体制を構築できることには、中国と欧米のいいところをミックスし、うまく活用できていたのではと個人的に考えています。
台湾と比較すれば、確かに日本政府の情けなさは、残念な意味で特筆すべきに値する状態です。ただ、単純に比較して「なぜ日本は、こんなに残念なんだ」と述べる最近の風潮に対し、私は少し疑問を持っています。
日本の政治は、君主の大権を著しく制限し、国民から選ばれた代表が政治を主導する英国の議院内閣制を採用しています。この議院内閣制においては、政治の最高決定機関は選挙で選ばれた国民の代理者が集う国会であり、間接的には国民が政治の最高決定者となります。
内閣総理大臣は、この国会の決定を実行する行政の長であり、国会での審議において反論はできますが、最終的に議決された政策について逆らうことができません。いわば、国会を通じて国民から税金という形で雇われた「行政サービス業の会社社長」であり、各閣僚が集う内閣は、その会社の取締役会にすぎません。
最近の風潮を見ると、この認識が国民と首相、政治家のすべてでずれているような気がします。首相は自分を最高権力者と勘違いし、政府はその勘違いにうぬぼれた側近が首相のそばに侍り、政治を操っている状態。国民は、自らが政府という行政サービス会社の株主であることを忘れて、批判や愚痴ばかり。
いや、一番発言力があるのは、国民なのよ。それが議院内閣制なのよ・・。
思い出しましょう、確か中学の社会で習うことですよ、この政治の仕組み。
外出自粛は不便だけど、こういう原点を再確認できるチャンスでもあります。
文句や愚痴、他国との単純な比較ではなく、日本だからできる、国民は内閣総理大臣を雇っているえらい立場なんだと、もう一度確認したうえで、論理的に反論、反対し、そして意見を持ちたいですね。
コメント
コメントを投稿